スパークリングワインの代名詞的存在としてば、言わずと知れたシャンパンことシャンパーニュ。シャンパーニュがフランスの名産地である一方で、イタリアにもスパークリングワインの名産地が存在し、それがフランチャコルタ。今回はその違いとそれぞれの楽しみ方を解説します。
シャンパンの魅力
まず、シャンパンの魅力です。歴史的な部分や製法等の解説は既に多くの方があちこちで解説をされておりますので、ここでは割愛させていただきます。
その中で私が思うシャンパンの魅力は、圧倒的なスケール感と個性です。
これはシャンパーニュが非常に冷涼な気候であることに由来する酸味の強さと、ドザージュという糖分が補填される工程に伴う甘みが、両方高い所でバランスしているためであります。
そもそもワインは酸味と甘みのバランスが取れていることが非常に大切なのですが、シャンパーニュは酸味も甘みも高いということです。それにより大きなスケール感が生み出され、他にない圧倒的な個性となっています。
「僕を見て!ここにいるよ!僕ってサイコー!」
これがシャンパーニュの基本姿勢と考えてください。
フランチャコルタの魅力
では、フランチャコルタはどうでしょう。
フランチャコルタもやや冷涼な地域ではありますが、シャンパーニュ程ではありません。つまり、酸度はやや低くなりますので、スケール感も少し小ぶりになってきます。
圧倒的なスケール感そう言うと、「やっぱりシャンパンがいいんじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、実は明確に個性が異なります。
フランチャコルタの魅力は懐の深さにあります。
ワインを飲もうと思った時に、適切な熟成具合、適切なグラス、適切な温度等が揃っているワインを探すのは難しいものです。ですが、フランチャコルタはこのあたりをあまり気にしなくても大変私達を楽しませてくれます。
多少温度が高くても低くても。多少グラスが適切でなくても。リリースされたばかりでも熟成させても。
どのような状態でも魅力的なのが、最大のポイントです。
「さあいつでも来なさい!必ず楽しませてあげるよ!」
それがフランチャコルタらしさと言えます。
まとめ
シャンパンとフランチャコルタの雰囲気的な違いをご理解いただけましたでしょうか。巷ではよく、「シャンパンと同じ製法」等と説明することで、シャンパンの廉価版的な扱いをうけることも多いフランチャコルタですが、このように明確に異なる個性を持っていますし、シャンパンの代替品などではまったくありません。
それぞれの違いを理解したうえで、両方楽しみましょう。
人間と同じですね。みんな違ってみんな良い。
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